すべてが思い出になる前に






涼太からの突然の転勤の告白と、プロポーズを同時に受ける友理奈は只々驚くばかり。


勇気を振り絞ってプロポーズしてくれた涼太に、何と返事を返せば良いか分からず、言葉を失う。


だが友理奈は目の前でキラリと光る婚約指輪に自然と手を伸ばした。



「私も…これからもずっと涼太のそばにいたい。涼太の支えになりたい」



プロポーズを断わる理由なんて無かった。遠距離になって会えない日々なんて、自分には耐えられない。


リングケースを手に友理奈の笑顔が嬉しさのあまり、涙交じりになる。



「俺を信じてついて来て欲しい、 この先ずっと友理奈の隣には俺がいる」


「うん」



自分の人生よりもこの人と一緒にいたいと思えたから結婚を決意した。涼太といれば怖いものなんて何もない。