すべてが思い出になる前に






電車を乗り継ぎ、涼太が住む家へ徒歩で向かった。


駅近くのスーパーに立ち寄ろうとした途端、駐輪場から大きな声で名前を何度も叫ぶ声が聞こえて振り返った。



「友理奈‼︎」



名前を呼んでいたのは涼太だった。気付いた友理奈は涼太に手を振った。



「冷蔵庫の中が何もないから、買って帰ろうと思ってスーパーに寄ろうとしたら友理奈がいた」


「やっぱりね、私もそう思ったの‼︎」



スーパーの店内に入り、カートを押す涼太と商品を次々にカゴの中へ入れていく友理奈。



「家で何作るつもりなの?」


「えっ教えて欲しいの?今カゴに入ってるもので、何かピンとこない?」



涼太は質問に対して、ん〜と悩んでいる間に友理奈はレジへ並んだ。