すべてが思い出になる前に






やっと思いを伝えることができた涼太は安堵しているその時だった。


友理奈が涼太に抱きついて来て、力強く腕を回した。



「どうしたんだよ⁉︎」


「ううん、何でもない」



照れ隠しなのか、顔を涼太のお腹付近で埋まり、友理奈の頭を優しく撫でる涼太だった。




「まもなく1番乗り場に電車が到着します」



ホームにアナウンスが流れ、友理奈はそっと涼太から離れた。



「友理奈、今日は真っ直ぐ帰れ‼︎」


「どうして⁇」


「明日の仕事、朝早いんだろ?また連絡するから、休みの日後で教えて‼︎」


「分かった‼︎じゃあ私行くね」



電車が目の前で停車し、乗車した友理奈に手を振って見送った涼太だった。