すべてが思い出になる前に







富永はコーヒーが入ったマグカップを持ったまま涼太に話しかける。



「宮﨑くんお疲れ様。実習の時間中に宮﨑くんに女性の来客が訪ねて来たよ」


「ん、俺に?どんな人だった?」



白衣のポケットに両手を入れて聞いていた涼太は、そのまま富永に背を向けた。



「あっ肝心の名前を聞くの忘れてた、ごめん‼︎。でも…ショートボブが似合う笑顔が素敵な人だった。意外と身長があってスラッとしてたから、一瞬モデルさんかと思ったの。でも、そんなはずはないよね⁇」




ショートボブ?笑顔が素敵⁉︎


富永の話を聞いてピンとくる人物が1人だけいる。