「俺さ、いつかテニス留学しようと思ってるんだ‼︎」


「それ、マジか⁈本気で言ってるのか?」


「そう落ち込むなって〜。まだ先の話だけどな。アメリカに行って涼太より強くなって、『犬養 翼』という名を大きくして帰ってくるっていうのが、俺の計画ってわけよ‼︎」



翼は高校2年の時点で将来を見据えて留学を考え始めていた。



「じゃあ俺は国内のタイトル総ナメが目標だな」


「おっ言ったな〜‼︎」



涼太と翼は同じテニス部でお互いプロを目指していた。


今の段階では涼太が新人大会シングルスでベスト4まで上り詰め、順調にプロの道へ一歩リードしていた。