すべてが思い出になる前に






新郎新婦が並んで階段を降りている時に、「おめでとう」との掛け声が上がる。


同時に参列者は手の平に持っていた花びらが、空へ向かってヒラヒラと舞い上がった。



新婦の白いブーケを投げるブーケトスの準備が始まり、女性陣はそのブーケ欲しさに集まりだした。


男性陣は外側に避け、涼太と翼はポケットに手を入れながら、女性の集まりにいる友理奈と茜を遠くから見物していた。



「取れるわけねぇだろ、諦めろ‼︎」



翼が茜に声を掛け、茜はムッとし始めた。



「そんなの分からないでしょ⁇ブーケを取った女性は、次に結婚して幸せになれるのよ‼︎」



翼と茜が口喧嘩を始めたが、新婦が後ろを向きだした。