「立派な式場ね、これ凄いお金かかってるわよ」


「さすがバレーボール選手だな。招待客の数とか会場の規模が違うや」



ステンドグラスや海外の調度品が彩る大聖堂に続々と親族や、招待客が着席していく中、翼や茜がキョロキョロと周りを気にし始めていた。



「翼、涼太は?一緒に来なかったの?」


「寝坊したんじゃねーの。夜遅くまで仕事してるみたいだし」


「涼太に連絡して、挙式が始まっちゃうよって‼︎」


「はいはい」



茜の言われるまま翼はポケットから携帯を取り出してメールを必死で打ち込んだ。


茜がソワソワと落ち着かない時に、背後から声を掛ける1人の女性がいた。



「久しぶり‼︎」



その声を聞いて振り返った茜は、驚きを隠せなかった。