季節は過ぎ、もうじき冬になるというときに、思いがけない出来事が。
それは放課後のこと。
その日は朝からひなの調子がおかしかった。
というか、ここ最近ずっと変。
なんだか、秋に、お兄ちゃんが暴走族に入ってるって告白された時と同じような雰囲気がずっと続いてるかんじ。
「ひなぁ、なんか、あたしに隠してるどしょ?」
「…そんな、こと、ない、よー?」
「や、噛みすぎだし」
「………これ言ったら、ゆえちゃん、傷つく。」
「あたしは大丈夫だから!なに?」
「あたし……あたし…やっぱりむり、ごめん、またねっ」
「ちょ、ひな!!!」
ひなは教室を飛び出して帰ってしまった。
「なんなんだろう…一体。」