ドアホンが鳴り、

「はい」

と出ると、

「俺だけど。亜貴。」

と、亜貴が迎えに来た。

「わかった、今行く」


準備もちょうど終わったし、あたしはドアを開けた。


「おはよ、亜貴」

「おう、調子どうだ?」

「元気元気、ピンピンしてるよ」

若干盛ったけど亜貴にこれ以上心配かけないようにと思ってそう言うと、

「俺に心配かけないようにとか思うなよ、この前も言っただろ、無理すんなって。」


…何年経っても叶わないなぁ、この人には。
というか歳を追うごとに気持ちが大きくなっていってしまうのが、これはやっぱり、