…コンコン
ガラガラガラ
「ゆえ?帰れる?」
「うん。いま先生に詳しく説明してた。」
「椎名は桜鬼の姫だということも初めて知ってびっくりだよ…」
「あれ、先生は桜鬼知ってんだ?」
「この辺では相当有名だろ?仮にも教師だし、そういう情報は入ってくるしな。いやしかし、椎名が姫か…」
「椎名さん前からあまりいい噂無かったけど、ここまで実力行使してくる人だと思わなかったなー。」
「あたしもびっくりしたよ…」
「とりあえず今日は帰るか。ゆえ立てる?」
「うん、なんとか。」
ゆえを支えてあげると、その思ったよりも細い身体にドキッとする。
「亜貴、ゆえちゃんよろしくね?」
「おう、まかせろ」
「先生も、ちょっと椎名と話してみるな?お大事に。」
「はい、いろいろご迷惑おかけしました。」
保健室から出て、昇降口へ。
靴を履き替えるためにしゃがむと、ゆえが
「いっ……」
と呻いた。
