夏。

やっとテストが終わり、あと少しで夏休みだという期待にみんなが高揚している時、そのコトは起こった。



「坂木ゆえちゃぁーん、ちょっといーい?」

いきなりあたしのクラスの教室にやって来た、化粧が濃いギャルの女の子とその取り巻き。


「なに?」


「ちょっと、きてくれるぅ?」


生憎、今はひなも亜貴も教室にはいなかった。

ついて行かざるを得ない。


その子達の間延びした喋り方は、とてもあたしをイラつかせた。
まぁそれも作ってるんだろうけど。


あたしはそのギャル集団に囲まれ、なぜか屋上まで連行された。