注目をあびるのは正直苦手だったから担任の先生には感謝だ。
いつのまにか近くにいた凛ちゃんも席についてしまった。
後で絶対何か聞かれるな。
「ふーん。ひなたね。
よろしく」
HRだろうがなんだろうが変わらずに話しかけてくる佐野真琴くん。
男の子に呼び捨てされることなんて今までなかったのに佐野真琴くんはさらっとそれをやってのける。
ちょっと恥ずかしい‥かも‥。
「てかさ、何でさっきから俺と目合わせないの?俺みたいなの苦手?」
無意識に目を合わせていなかったみたいだ。
「あ、ちがくて‥私男の子全般苦手で、こーやって話すだけで精一杯ってゆうか‥ごめんなさい」
やっぱり周りからみたら私みたいな人感じが悪いってなるんだろうなぁ。
無理もないけど、そーゆう自分が本当に嫌いだ。
「は?」
‥‥やっぱり怒るよねそんなん。
私殴られるのかな。
あー本当この性格嫌いだよ‥‥。
「ごめん‥なさい」
謝ることしかできないよ‥‥。
「あー違う違う。怒ってるように聞こえちゃったよな?ごめんごめん」
えっ?怒ってないの‥‥?
佐野真琴くんから返ってきた言葉は予想外の言葉だった。
「ひなたが謝る必要なくね?
だって別にひなた悪いことしてねーじゃん?」

