「凛(リン)ちゃんおはよ〜」

「あ、ひなたおはよう!!」

高校に入学してはや1ヶ月。

私、那智ひなたは無事に小学生の頃から友達の凛ちゃんこと川野凛花ちゃんと2人で目指していた高校に入学することができた。


「そーいえばさ、ひなたのとなりの席の佐野真琴くんだっけ?入学してから1回も来てなくない?」

「あー、うん……そう言われてみれば来てないかも」


確かに1回もみてないな〜。


「まっ、男嫌いのひなたにとっては好都合かー」


「へへ、まあねっ」


というか嫌いというよりは苦手なだけなんだけどなあ……。

小学生の頃は男子にしつこくからかわれて中学生の頃はある男子にストーカーまがいなことされた っていう結構ありがちな理由ですけど……。

ドジっ子な私はよくそうゆう対象になってた。


「ひなた男の子嫌いなら何も共学じゃなくて女子高にすればよかったのに!!ひなたが一緒なら私隣町の女子高でも全然よかったけどなぁ」


まあ……確かにレベルもここと変わらないけど…。

でも、私が共学を選んだことにはちゃんと理由があるんだ!!


「やっぱりさ、この先生きてくためには男の子を一生避けては通れないと思うんだよね!
だから早いうちに慣れないとなって……」


「ひなた大げさすぎ〜。
でもまあひなたのそーゆう単純な考えで真っ直ぐなところ私は大好きだけどねっ」

凛ちゃんはウインクをしてそう言ってくれた。