そこまで徹底しているのに、何で今、学校の図書館に居るのか。
地元の図書館に探していた本が無かったからだ。
最近、子供への貸し出し数が減ったのか、
児童書を仕入れなくなった。
探しているのは、昔から続いていた海外の児童向けファンタジーで、
一時は凄く流行っていたみたいだ。
でも中々、続きが出ないとか、そんな感じの理由で
最近はうやむやになっていた。
それが遂に最新刊が出たらしいと聞いて、
慌てて地元の図書館で司書さんに尋ねたら
当分児童書は入れられないと言われてしまったのだ。
学校の図書館は割と新刊本も取り扱ってくれると聞いて、
探していたのが、冒頭のシーンで……
「あー、何で作家順に並んでんのに無いわけ!?」
もたもたしてたら、誰か来ちゃうじゃんかよ!
「あれ、平石?
めずらしーね、こんなとこにいるの」
……来ちゃった。

