ファンタジー・ボーイ




「何でそんなこと隠すの?別にいいじゃん」



「頼むったら、頼む!

お願いだから他の奴らには言わないでよ……」



「あー、もう。分かったってば。

そこまで気にしてるなら誰にも言わないし。

確かに平石とは同じクラスだけど、ただの図書館の利用者でもあるから気に留めないよ」



ね?言わないから、と大北は何度も繰り返してくれた。