無くしたもの

しかし何も起きない。

アッシュ『(…違うのか?)』

『アッシュ?』

その時だった。

英二『アッシュ…コーヒー…』

アッシュ『来るな!!』

ーパリーン パシュッ

『英二!!』

英二は狙撃の勢いで倒れる。

アッシュは英二を庇って床に倒れる。

私は走って電気のスイッチがある場所に走る。

その間も、銃弾はやまない。

アッシュ『電気を消せ!!』

『ボス!』

『来ちゃダメ!!』

様子を見に来たケインとボーンズにそう叫び、私は電気を消した。

アッシュ『いまだ!走れ!!』

アッシュが英二に肩を貸しながら、歩き始めたので、私は逆サイドを支える。

英二をソファに座らせ、ボーンズたちが手当を始める。

そばに立ったアッシュは部屋を強く睨みながら、黙ったままだった。

そして私も、ある確信が、浮き上がってきていたのだった。















『ユーリ…まさかアッシュといるとは…な。』