無くしたもの

『私ちょっとアッシュのとこに行ってくるね』

完全に私が空気を死なせてしまったので、その場を離れて、別室にいるアッシュの元へ行く。

……あの人今頃どこで何してんだろう

私は久しぶりに思い出した憎き相手を思い浮かべる。

アッシュと手を組んだものの アッシュに私の本当の殺したい相手は教えていないし、

今後も教えるつもりは無い。

でもだからこそ行き詰まっている。

ーアッシュ優先だから、仕方ないけど。

ディノを洗えば出てくるに違いない。

『アッシュ?入るよ?』

アッシュ『由梨……』

『やだ、何?カーテン閉め切って、』

アッシュ『……』

アッシュは無言で立ち上がり、カーテンを掴む。

アッシュ『由梨…俺のそばにいろ』

『え、うん。』

私はアッシュの背後に立つ。

ージャッ

アッシュが勢いよくカーテンを開けた