すれ違う思い

だけど、加えられた衝撃は決していたいものではなくて。

気がつけば、甘い香りに包まれていた。

そして、ハッとする。

私…抱きしめられてる?

「あ、…の?」

「逢いたかった…ずっと待ってたんだ…このときが来るのを…」

意味不明な言葉を発して、私を話さない。

え、誰‼?でもミルクティー色だったから…赤羽根先輩‼?

男の子に免疫がない私はパニックに陥った

「え、先輩…?」

「間違いない…この髪も、香りも…懐かしい…。逢いたかった…理奈…」

私の名前を…なんで知ってるんだろう…

今まで…目もあったこともなかったのに。

っていうか…ドキドキしすぎて死んじゃうよ‼

「、離してっ」

少し大きめの声をあげると、あっさりと離してくれた。

「はぁっ…」

上がった体温を冷ますべく、手で顔をあおぐ

そんな私の顔を腰を曲げて覗きこんでくる

「照れてるの?…ドキドキ…した?」

当たり前の質問を投げられる。

「だ、誰だって…しますよっ。特に先輩みたいな人は…」

甘い声で、甘い香りで私を包んだんだもん。

ドキドキしないほうがおかしい。

「…嬉しいな。僕だってドキドキしたよ?」

慣れてたじゃないですか。とは言わないでおいた

「…っていうか…私のこと…知ってるんですか?」

「知ってるよ?名前だけじゃなくて、全部」

ぜ、、ぜんぶ…‼?なんで?

私たち、初対面でしょ⁉

「何…言って…」

「ずっと探してたんだ。シリーナを。」

突然知らない名前を出してくる。

いや、どこかで聞いたことがある名前だ。

「シリーナ…って……?誰のことですか?」

「君だよ?」

は?…私はありふれた理奈って名前なんですけど?

それに私は外人さんじゃないし。

「…人…違いですよ?…私は相澤理奈です…」

「ふふ、知ってるよ?けど君はシリーナでもある」

言葉は悪いかもしれないけど…頭大丈夫?って突っ込みたくなるよ

私は相澤理奈で、他の誰でもないんだから

「理奈は、前世って信じる?」

「前世…ですか…。まぁ…はい。」

なら話は早いと、微笑む。

「君の前世はシリーナ・イザベル」

その名前に、妙にドキリとした。