すれ違う思い

王子さまの初めてのわがままに喜んだ国王たちは、娘を城に置くことにしました。

娘は王子さまだけに歌い続け、王子さまは娘だけを愛し続けました。

しかし、幸せは長く続きませんでした。

娘が、何者かの手によって、殺されてしまったのです。

発見したのは王子さまでした。

王子さまは泣き叫び、犯人を探そうとしましたが、見つからず、

自らも死のうと、娘の亡骸を抱え、海に飛び込みました。

来世で、必ず、娘と結ばれることを願いながら…。

現在でも、娘の名前、シリーナは王宮の壁に残っています。

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「こんな話だったんだ…。昔は怖かったんだよね…これ。」

けど、なんだか王子さまの名前が懐かしく感じて、首を捻る。

「これは…持っていこうかな。」

その本を段ボールに積め、掃除を再会させた。