その夜、僕とショウは二人で座って星を見ていた。
透明に覆われた空は、星の光を通すことさえ拒む。
美しいとは言えない、でも背中合わせに座ったショウは幸せそうに空を見ていた。
「ネエアヤネ」
と、ショウは独り言のように呟いた。
「ウチュウッテ、ドンナセカイカナァ?」
どうだろう、と僕はそう言った。
宇宙は冷たいと思う。
とても冷たくて、寒くて。
孤独で寂しい場所だよ、きっと。
「デモキット、キレイダトイイナ。アヤネガ オトナニ ナルコロニハ、カセイニ ヒトガ クラシテルヨ」
「僕は行かない」
僕は、そうはっきりと言った。
ショウは戸惑ったように黙る。
「僕は行かない、ショウを拒んだ世界には。それにショウ、僕思うんだ」
地球を壊した人間は、責任とって地球と一緒に死ぬべきだよ。
「…アヤネ」
ショウは、膝を抱え込むようにして丸くなった。
「アヤネハ、ダメダヨ。アヤネガ イヤッテイッテモ、ゼッタイ、チキュウト イッショニ シナセタリシナイ」
僕はしばらく間を置いて、現実的に言った。
「ありがとう、ショウ」


