青空の下で

葵 「じゃあ、今日はもう寝な?早く寝て、熱下げないとね」

そう言って心優を寝かせようとするが、

心優 「心優寝たくない!」


そう言ってそっぽを向いてしまった心優。


葵 「えー、なんで?寝ようよー」


心優 「心優もう寝ないって決めたの。」


葵 「んふっ、ダメだよ?寝ないと体持たないし」


心優 「寝ちゃダメなの」


葵 「はぁ、じゃあお薬使って寝よ?」


心優 「ダメ!お薬なんてそんなのいらないもん!
心優寝なくて大丈夫だもん!
平気だもん!」


少しムキになり始めた心優は呼吸が荒くなる。


葵 「んー、分かったからちょっと落ち着いて?発作出ちゃうから。ね?

何で寝ないの?」


心優 「寝ないって決めたんだもん」


葵 「んー、じゃあ何で寝ないって決めたの?」


心優 「怖いもん!…だって、怖いんだもん!
寝たら絶対夢見るし、喘息だって出るかもだし、苦しくても誰も助けてくれないかもだし、いいことなんて何もないじゃん!」



葵 「このお部屋には看護師さんずっといるから絶対助けてくれるよ」


心優 「そんなの分かんない!
どうしても怖いからどうしても寝ない!」


なんて言ってるそばからとっても眠そうな心優。


葵 「じゃあ、おいで?ぎゅーしてたら安心でしょう?」


心優 「ぎゅーしても寝ないよ?心優。」


ほんとにわがままなんだから。


葵 「でも眠いんでしょ?ほんとは。

だから、ほら、ぎゅー」


心優 「そんなことないもんっ!」


と言いながらも葵に手を伸ばす心優。

なんだか微笑ましい。


葵は心優を抱き上げるとベッドに座り、

心優の背中をトントンとリズムよく叩き始めた。


心優 「背中トントンしないで?」


葵 「んふっ、どうして?
いつもはして欲しいのに」


心優 「眠っちゃうから!」


葵 「ははっ、じゃあやめない。
寝なきゃ体もたないんだから。

今日は当直だからちょくちょく様子見にくるし。安心して大丈夫だから。」


そう言いながらトントンする。


だんだんと心優の体が重くなる。

もうすぐ眠るだろう。


そう思いながらトントンし続けていると、

寝息が聞こえてきた。