青空の下で

それから2週間が経ち、心優も少しではあるが、
ご飯を食べられるようになった。

熱もすっかり下がっている。


傷もだいぶいいみたい。


でもまだ寝ようとしないため、ずっと起きていようとしている。

あまり寝ないのはよくないから睡眠薬を使う。




葵 「心優ちゃん、今日はおしっこの管とるよー

ずっと入れてても体に悪いからね。

体少しいたいと思うけど、頑張って動かさないといけないからね。」


といい準備をする。


葵 「よし、じゃあ、ズボン脱がすよ、ごめんね」


そう言いズボンを脱がすと目に涙をいっぱいに溜めた心優。


葵 「じゃあ、足開いて固定させてね。

大丈夫。入れる時ほど痛くないから」


そう言い足を固定する。


葵 「心優ちゃん、力抜いててね」


といいスルッと抜いた。

ちょっと涙はこぼれちゃったけど、
入れる時より大丈夫だったみたい。


葵は綺麗に拭いて服を整えてあげる。


葵 「よし、終わりっ!
心優ちゃん頑張ったね!」



葵 「じゃあ、胸の音聴かせてね。」


音もだいぶ綺麗になっている。


葵 「よし、大丈夫そうだね。

心優ちゃん、今日お外にお散歩行ってみない?

いい天気だし、ちょっと気分転換しない?」


心優 「うん」


とっても小さな声だったけど、心優が笑顔で頷いた。


大きな進歩だ。


少し前は笑うこともしなかった。

というよりも、魂が抜けてる状態といってと過言ではなかった。


そんな心優が笑った。

返事もした。


葵は嬉しいの何の。


葵 「じゃあこれ羽織って、これに乗ろうね」


そう言うと心優に上着を羽織らせ、抱え、車いすに移す。


膝にはブランケットを掛け、点滴を車いすにかける。

葵 「よし、行こっか!」


そう言って中庭へ向かい車いすを押す。