青空の下で

午後は外来もなく、黙々と溜まっていた仕事を仕上げ、気づけばもう回診の時間。



葵「俺、回診行ってくるー」


そう言い担当患者の元へ回診に行き、最後に心優の病室に行った。



まだ眠っている心優のおでこに手を置くと、薬のおかげかだいぶ下がっている。ひと安心だ。



コンコンッガラガラ

看 「あ、葵先生、心優ちゃんの夕飯ここ置いときますね。」


葵 「うん、ありがと」


もう夕飯の時間だ。


そろそろ起こすかなと思っていると


心優 「ん、」


心優が起きたようだ。


葵 「心優ちゃん、目が覚めたね。おはよう。
もう夕飯の時間だよ?よく眠れたね。」


そう言いながら、眠そうに目をこする心優のベッドを起こす。


葵 「心優ちゃん、ご飯食べられそう?
無理はしちゃダメなんだけど、少しずつ口から食べ物摂らないと、鼻からチューブ入れて栄養とることになるから、、、」


葵は心優にとりあえず水を飲ませようと

コップを手に取り口元へ持っていく。


喉が渇いていたようで、自分で持ち、ゴクゴクと飲む心優をみて、かわいくて葵は思わず心優の頭を撫でた。


水は飲んでくれたが、ご飯には手をつけようとしない心優。


葵 「心優ちゃん、プリン好きだったよね?

中島が今日買ってきてくれたの!

食べる?」


そう聞くと、パッと表情を明るくした心優。


葵 「待っててね、持ってきてあげる。」


そういい、医局の冷蔵庫から、プリンをふたつ手に取り戻ってきた。