亮 「葵っ!心優ちゃんが全身刺されて運ばれたって?俺が診ていいの?」


葵 「ああ。外科は亮に頼む。」


心優を見て亮も驚いている。が、さすが外科医、淡々と縫合をしていく。


亮 「傷はどこも内臓や血管までは到達してないから縫合だけで大丈夫だったよ。でも何があったんだろうな。喘息発作もあったんだろ?走って逃げったってことになるよな。」


葵 「亮、ありがと。とりあえず、内臓まで達してなくて一安心だ。心優はもともと血が止まりにくいから、これだけの出血だったんだろうな。そうだと思う。普段は走ったらだめだと言ってるけど、今回は逃げるために走ったんだと思う。怖かっただろうな。」


心優の身体をタオルで拭きながら頭を撫でる。