葵 「心優ちゃん、大丈夫だよ。先生の友達にね、動物のホテルを経営してる人がいるんだ。心優ちゃんが前に入院した時、レイちゃんたち預けたの覚えてないかなぁ?今回もその人のところにレイちゃんたち預けない?そしたら心優ちゃんも安心だと思うな、先生。」

心優に言い聞かせる。


心優 「グスッ、お家帰れない?」


が、どうやら心優は帰宅を望んでいるようだ。



葵 「心優ちゃん、今は身体休めてあげないといけないの。わかるかな?」


心優 「はぁ、はぁ、んぅー、わかんないっ!レイたち心優のこと待ってるもんっ!帰らないと!グスッ、はぁはぁはぁ」

葵の胸を両手で押し葵と距離をおこうとする。



葵 「んー、でも今お家帰っても、今のままだとまたすぐに病院戻ってくることになるよ?お家で発作起こして倒れたらレイちゃんたちも心配しちゃうでしょ?それは嫌だよね?だから、心優ちゃんが元気になるまで、預かってもらおう?そこは信頼してもいいとこだから!ね?」



そう言いながら心優の腕を掴み葵の胸から手を離させる。



心優 「レイたち嫌いにならない?」

すると今度はうつむきながらそう言ってくる。



葵 「えっ?」


心優「心優がレイたちホテルに預けてもレイたち心優のこと嫌いにならない?
レイたちにまで見捨てられたら、心優もう生きてけない。グスッヒック。」


心優が帰宅を望んだのはそういうわけらしい。



葵 「大丈夫だよ、心優ちゃん。レイちゃんたちは心優ちゃんが元気になるの待ってるんだよ?レイちゃんたちも笑ってる心優ちゃんが1番大好きなんだよ?だから大丈夫だよ!」

心優の頭を撫でながら安心させようとする葵。



心優は葵の胸に顔を埋めて、


心優 「グスッ、ん、そうする。グズッ」


すごく小さな声でそうつぶやいてくれた。


葵 「えらいね!心優ちゃん!はやく迎えに行けるように頑張ろうね!」


心優の不安はひとつ消すことができたようだ。