それから看護師が心優の病室に来てくれ、
葵と亮は外来へと向かう。
今日の外来は混み合っていて、
早く上がれることはなさそう。
むしろ、長引くだろう。
心優のことが心配ではあるが、
目の前の患者に集中。
その頃心優は夢を見ていた。
事件そのままの夢。
怖くて怖くて動けない夢。
だんだんと目が覚めてくる。
口から管が出てて、すごく苦しい。
取りたくて、手に一生懸命力を入れるけど、
うまく力が入らない。
咳が出て、苦しみから逃れようと顔を左右に動かす。
ビーっと警告音のような大きな音がけたたましく鳴り響く。
その時、ガラガラっと扉が開く音とともに、
聞き慣れた看護師さんの声が聞こえた。
看 「あっ!?心優ちゃん、目覚めたんだね。
すぐに先生呼ぶからもう少し頑張ってね。」
そんな声は心優には届かず、
パニックで体の震えが止まらない。
ガラガラッ
亮 「心優ちゃん!苦しいね、ちょっとごめんね。」
そう言って素早く聴診器で音を聴き始めた。
亮 「心優ちゃん、今から管とるからね。」
そう言ってすぐに管をとってくれた。
止まらない咳をどうにか止めようとするも次から次へと咳が出る。
苦しくて涙が止まらない。
酸素マスクをつけてくれて、そのまま体を起こして背中をさすってくれる亮。
亮 「心優ちゃん、ゆっくり深呼吸だよ。」
亮の言う通りにゆっくりと深呼吸をし始めた。

