青空の下で

(心優)


目がさめるといつもの病室にいた。


時刻は9時を指している。



まだ熱が下がってないのか、


体は怠くて頭もお腹も痛い。


もう一度寝ようと思った時、


扉が開いた。



扉の方に目を移すとお母さんが立っていた。


母 「心優、帰るわよ!

早くして!」



そう言って急かすもんだから、慌ててベッドから降りる。



腕を引かれ、病室を出ようとする母に


ただ心優は従うしかない。


とっさにそばにあった吸入器を手にし、


病室を出て、病院を出て、


車に乗り込む。



そのまま車で、自宅に向かっているようだ。


1時間ほど経ち、あと15分ほどで家に着く頃。


母親がタバコを車の中で吸い始めた。


窓は少し開けられているものの、


真後ろに座っている心優の所に煙がくる。


げほげほっ


咳がで始めた心優は


心優 「お母さん、タバコ…げほげほ」


母 「何?止めろって?

ならあんたここから歩いて帰りなさい。

1時間もあれば歩いて帰れるでしょう。

ほら、早く降りて」


そう言われ、ぽいっと降ろされた。


病院に戻ろうかなとも思ったが、


ここからだとどう考えても


家に向かう方が早く着く。


とりあえず吸入をして、発作が本格的にならないようにする。


熱のある心優は体が重く、思うように前に進めない。


フラフラと歩いていると、


後ろから誰かに手を掴まれた。