心優 「だめ!だめなの!はぁはぁはぁ」


葵 「心優?大丈夫。

大丈夫だよ?心優。

落ち着いて?ゆっくり深呼吸するの。」


興奮状態になった心優に言い聞かせるように声をかける。



心優 「いや!やだっ!はぁはぁはぁ。

いやあーーーーー!はぁはぁはぁ。」



それでも落ち着けず、パニック状態になった心優。


葵 「心優ー。大丈夫だよー。」



そう声をかけながら、ナースコールで


安定剤を頼む。


すぐに看護師が持ってきてくれた。


葵の腕の中で手足をバタつかせ暴れる心優。


葵 「心優?深呼吸してごらん?

大丈夫、大丈夫。」


注射器を受け取ろうにも心優が暴れるため


受け取れない。


とりあえず心優をベッドに下ろす。


看護師に心優を抑えてもらい、


さっと注射をうつ。


葵 「心優、ちょっと眠ろうね。」


未だ落ち着けない心優を再び抱きしめ


子供をあやすように


優しく声をかけながら落ち着かせようとする。


薬が効き、心優の体の力が抜ける。


ぐったりとなった心優はただ涙を流しながら


葵の肩に顔を埋める。


そのまま眠りに誘うように、


背中のあたりを優しくトントンと叩く。


寝息が聞こえてきて、そっとベッドに下ろす。


そのまま、点滴をさす。