コンコンッ


医「あ、いたいた!みさき!」


またまた知らない医者が入ってきた。


名札に研修医と書いてある。


怖い。怖い。


心優はさらに恐怖心が強くなる。



みさき 「あ、やっときた。

この子葵先生に迷惑しかかけない子。


点滴まで抜いてるよ?」


医 「ほんとだ。悪い子だなーほんとに」


そう言いながら点滴針を心優に見せる。


みさき 「今からこの先生が点滴入れ直してくれるよ?よかったねー」


ニタニタしながら2人で笑いあう。


心優は怖くて逃げようとする。


医 「おっとー?逃げちゃダメでしょ?
ちゃんと治療しましょうねー」


そう言い、看護師に体を抑えられ、研修医に腕を持たれ点滴をされる。


心優 「いやっ!」


心優はこれでもかというくらい暴れる。


暴れているにもかかわらずその研修医は


心優の腕に点滴針をさす。


心優 「んあっ!いたーいっ!」


医 「あーあ、失敗!
お前が動くからだぞ?

ちょっとはじっとできないのか!?」


それから何回も何回も失敗され


心優の腕は血だらけ、あざだらけ。


心優 「やぁーーーーーー!はぁはぁはぁ」


看 「うるさいっ!黙れ!」


パチンと頬を叩かれた。


心優 「はぁはぁはぁはぁ」


医 「あれー?なんか呼吸おかしくなっちゃったね。

よし、今診察してあげるからねー」



そう言い容赦なく服をまくり聴診器をあてる。



その手の動きがまた怖くて、


心優は全力で暴れる。



看 「もう!じっとしなさい!」


そう言い心優の手足、そして腰回りにも抑制ベルとをつけ始めた。



心優 「いやっ!はぁはぁはぁはぁ。

やめてっ!はぁはぁはぁ。」



医 「はい、じゃあ口開けてー」


なんて言いながら喉の奥まで舌圧子を入れてくる。


心優 「オエッげほげほ」



心優 「やめてっ!」



ガラガラッ!


葵 「お前ら何やってんだ!!」



勢いよく入ってきたのは葵と亮と中島。



医・看「え、いや、…失礼します」



葵 「おい、待てよ」


そそくさと逃げようとする2人に向かって言う葵。



亮 「葵!そいつらはあと!
今は心優ちゃん!」


葵 「あ、ああ」


心優 「はぁはぁはぁはぁゲホゲホッ

ヒューゴホゴホッヒューゲホゲホ」


中島 「心優ちゃん!ゆっくり深呼吸できるかなー?」


心優は喘息も出てしまい、顔が真っ青。


亮 「発作止めと安定剤持ってくる!」


葵 「頼むっ!

心優ー、もう大丈夫だよー?

ゆっくり呼吸しようねー」


そう言いながらベルトを外していく。


中島は酸素マスクの準備をする。


葵がベルトを外すとすぐに心優はベッドから降り、逃げようとする。


葵 「え?心優?」


その行動に葵も中島もびっくり。


そんな体力なんてないはずなのに、


呼吸すらままならないのに、


病室から出ようとする。



そこにちょうど亮が戻ってきた。


亮 「おまた…え?」


驚く亮。