それから30分も経てば心優も寝息を立て始めた。
葵は心優に布団をかけ直し部屋を出た。
医局に戻ると中島がソファーで爆睡。
亮は資料に目を通していた。
葵 「お疲れ」
亮 「お疲れ。
心優ちゃん寝た?」
葵 「寝た。今日はフラフラいなくなることが多かったな…」
亮 「そうだな…熱が高いからってのもあるのかな…」
葵 「そうなのかな、朝病院嫌がってたから病院抜け出したりしたらどうしよう…ほんとに心臓もたないや」
苦笑いしながらいう葵。
亮 「さすがに病院からは出られないと思うけどな。まぁでも、よく見ておいたほうが安心は安心だよな」
葵 「だな。」
亮 「心優ちゃんの検査結果どうだったの?」
葵 「心臓に異常はなかったから、やっぱ心因性のものだと思う。」
亮 「そっか。」
葵 「うん、とりあえずは安心だけど、しばらくは様子見とかないとな」
亮「そうだな、俺も気にかけとく」
葵 「ありがと。」
それから少しだけ仮眠をとり、時刻は6時。
1度心優の病室を覗く。
まだ眠っている心優。
起こさないようにそっと病室を出て、
医局に戻りカルテに目を通す。
そして、回診に行く。
最後に心優の病室へ。
心優 「グスンッヒッグ」
病室に入ると心優が布団にくるまって泣いている。
葵 「心優?」
葵は心優のベッドの近づきながら心優に声をかける。
葵 「あ、また点滴抜いちゃってる」
ポタポタと垂れる点滴を見つけた。
葵 「心優?どうしたー?」
そう言いながら布団を剥がそうと手をかける。

