青空の下で

葵 「心優さ、胸痛かった?」


心優 「……」


心優は黙ってしまった。


葵 「ん?」


心優は小さく頷いた。


葵 「…そっか。前にも痛くなったことある?」


また心優は頷く。


葵 「ん、わかった。

ちょっと検査してもいいかな?」


心優は横に首を振る。


葵 「嫌かぁー……

でも、検査したいの。

明日だったら頑張れる?」



心優は首を横に振る。


葵 「今日か明日だったらどっちがいい?

やらないっていう選択肢はないよ?

嫌かもだけど、やらなきゃいけないから

頑張ってもらいたいな。」


うるうるとした目で見上げる心優に

言い聞かせるように優しく説得する葵。


心優 「…やらない…」


葵 「じゃあもう少し落ち着いてからにする。

今はちょっと休もうね。」


そう言って背中をトントンとリズムよく叩く。


そのうち心優も眠りにつき、


葵の診察室に連れて行った。


葵は心優を診察室のベッドに寝かせ、


1度医局に資料を取りに行き


また診察室に戻る。



それから心優が目をさますまで黙々と仕事に取り掛かった。



コンコンッと診察室のドアがノックされ


亮が入ってきた。


亮 「お疲れ。

心優ちゃんここに連れてきてたんだ。」



葵 「うん、処置室で目覚ましたんだけど、
もう一度寝かせた」


亮 「検査できたの?」



葵 「それがまだなんだよね…
嫌がっちゃってさ……」



亮 「そっか……」



亮とそんな会話をしていると



心優 「んぅ…」


心優が目を覚ました。


葵 「あ、おはよう、心優。

気分どう?」



葵は心優の側にいき声をかける。



心優 「ん、、、」



まだ眠いのか目がとろんとしている。



葵 「今から検査してもいいかな?」



心優 「んーん!いやっ!」


さっきまで眠そうな目をしていた心優がパッチリと目を開く。



亮 「ははっ、嫌なのか」


葵 「ちょっとじっとしといてくれればすぐに終わるから頑張ろ?」



心優 「いやあ、怖い!」


葵 「検査怖い?」



心優 「ん、怖い」


葵 「痛くないから怖がらなくて大丈夫だよ?
ちょっと横になってじっとしとけば大丈夫だよ?」


心優 「痛くない?」



葵 「うん、痛くないよ。

心電図っていってね、この吸盤を胸につけて

心臓の状態見るの。

じっとしていればすぐ終わるよ?

あと心エコーするんだけど、

これで心臓の動き見ていくの。

どっちも全然痛くないから安心して大丈夫だよ」



心優の頭を撫でながら検査の説明をする。



葵 「頑張れそう?」



心優 「……が、んば、る…」


葵 「偉いね、頑張ろうね」


亮 「俺も手伝うよ」



葵 「ありがと、助かるよ」



亮 「んじゃあ始めるか」


そう言って機械の準備をし始めた。



葵 「じゃあ心優、上の服全部脱いで?」


心優 「えっ、、、嫌っ!」


そう言って服を掴む。



葵 「大丈夫、検査だから恥ずかしがらなくても大丈夫だよ。

これつけたら直ぐにタオルケットかけて隠してあげるから、

少しだけ、吸盤つけるまで我慢して?」



心優は目に涙をいっぱい溜めて首を横に振る。


葵 「どうしよう…」

葵は亮と目を合わす。


亮 「心優ちゃん、俺がここにいなかったら恥ずかしくないかな?

このお部屋に葵と心優ちゃん以外は入らなかったら頑張れそう?」


心優は本当に小さく首を縦に動かした。


亮 「よし、じゃあそうしようね、心優ちゃん」


笑顔で心優の頭を撫でた亮は

じゃあそういうことみたいだからといって

診察室から出て行った。



葵はありがとうと去り際の亮にいった。


葵 「じゃあ上の服脱いでここに横になって?」