青空の下で

心優の病室に入り、心優に近づく。


すると、布団が濡れているのが分かる。


葵 「あれ?

心優起きてる?」


そう言うと布団がぎゅっと握られたのが見てとれた。


葵 「心優ちょっと布団とるよ?」



そう言い頭まですっぽり被っていた心優の布団を取った。



すると、心優はたらたらと涙を流していた。



点滴が抜かれており、腕からは流血している。

布団が濡れていたのは点滴が抜いてあるからみたいだ。



葵 「心優、点滴抜いちゃった?

腕痛かったの?」


心優の涙を親指でそっと拭いながら聞く。


心優は怒られると思ったのか


体をシュンと小さくさせる。





葵 「んふっ、怒らないよ?大丈夫。

どうして抜いちゃったか教えて欲しいだけ。」


そう言って心優の頭を撫でたあと


心優を抱き上げる。



心優 「……ごめ……なさい……」


葵 「うん、大丈夫だよ。

腕痛かった?」


心優は首を横に振る。


どうやら腕が痛かったわけではないようだ。



葵 「そっか…

点滴嫌だった?」


今度は反応しない心優。


どうやら嫌だったみたい。


葵 「そっか。嫌だったか。

心優熱高いし、喘鳴も消えてなかったから

寝てる間に点滴刺しちゃったんだ。

ごめんね?

でも、熱も高くて喘息出ちゃうと心優が苦しいから点滴で熱下げときたかったんだけど、

点滴が嫌なら座薬にする?」


そう言うとさっきよりも大きく首を横に振り、ぎゅっと葵の白衣を掴む。



心優 「……こわ、かったの…」


葵 「1人怖かったか、ごめんね?」



心優 「点滴……して、るのが、怖かったの…」


葵 「点滴してるの怖かったか。

何が怖かったんだろ?」



心優は葵の胸に体を預ける。


熱が高いから体も怠いんだろう。


心優 「わか、らない、けど…

点滴、して、るの、怖かった…

怖く、て気づい、たら、抜い、ちゃってた…

ごめ、んなさ、い」


葵 「そっか。謝らなくていいの。
今度からはそういう時は俺のこと呼んで?ね?」


そう言うと小さく頷いたのがわかった。


葵 「今は点滴したくない?」


心優は頷く。


葵 「座薬で熱下げるのも嫌?」


こっちの方が大きく頷いた。


葵 「そっか。じゃあ今はどっちもやらないでおくね。

でも辛くなったら言って?

今日は俺ずっとここで仕事するから、ね?」


そう言うとまた頷いてくれた。