「それで、君の名前は?」

今度は俺が聞く番だ。

「私は黄瀬静絵です。

21歳です」

彼女――静絵が自己紹介をした。

「21歳と言うことは…学生、であってるかな?」

「はい、大学3年です」

へえ、俺よりも3つ年下なんだ。

「それよりも、カルボナーラが冷めちゃうよ?」

そう言った俺に、
「あっ…そ、そうですね」

静絵はフォークとスプーンを手に持つと、カルボナーラを食べ始めた。

なれていると言うようにフォークとスプーンを使ってカルボナーラを食べている静絵はとても上品だった。

結構大切に育てられたんだな。