「あっ、そうだったな」

俺も思い出した。

「俺は白石朝貴、24歳。

ここでホールスタッフとして働いているんだ。

たまに厨房で料理を作ってるときもあるけど」

俺は自己紹介をした。

「それでカルボナーラを作ったんですね。

でもホールスタッフなのに、どうしてシェフの仕事を…?」

そう聞いてきた彼女に、
「免許を持ってるんだ」

俺は答えた。

「調理師のですか?」

「いや、栄養士の」

「そ、そうですか…」

彼女は呟くように答えた。