ラグタイム2号店

「50万円ってすげーな」

安藤さんも感心をしたと言うように言った。

「それで、応募された写真はもう決まったんですか?」

静絵が早く知りたいと言うように喜多さんに話しかけた。

「それがまだ決まってないんだよな。

まあ、締め切りにはまだ時間があるからゆっくりと写真を撮るけどな」

喜多さんはイタズラっ子のように笑うと、写真を撮る仕草をした。

「楽しみにしてますよ、喜多さん!」

俺が声をかけたら、
「おう、50万もらったら何でも買ってやる!」

喜多さんがそう言ったので、その場は笑いに包まれた。

温かく優しい人たちと自然いっぱいに囲まれた島の生活は、都会での生活よりも刺激が強くて楽しかった。

この生活が長く続くことを俺は心の底から願った。