ラグタイム2号店

「俺の名前は安藤和則(アンドウカズノリ)、さっきの女性は妻の安藤夏代(アンドウナツヨ)。

俺たち夫婦はこの島で『海辺』って言う喫茶店を経営しているんだ。

夏代が接客担当で、俺が調理担当でだけど」

おじさん――安藤さんが自己紹介をした。

「白石朝貴です、前は飲食店で働いていました。

接客もできますし、栄養士の免許も持っているので調理もできます」

自己紹介をした俺に、
「へえ、すごいねえ」

安藤さんが感心をしたと言うように、首を縦に振ってうなずいた。

「黄瀬静絵です、22歳です」

静絵も自己紹介をした。

「彼女は働いた経験がないので、俺がしっかりと指導をします。

なので」

「ああ、わかってるよ」

俺の言葉に安藤さんは首を縦に振ってうなずいた。