ラグタイム2号店

俺たちはうつむいていた顔をあげた。

「ここまで逃げてきたワケアリ男女を追い出す訳にはいかない。

せっかくだし、住むところを用意してやろう」

そう言ったおじさん、
「そうですね。

じゃあ、片づけてきます」

おばさんは首を縦に振ってうなずくと、奥の方へと向かって行った。

えーっと、これは何が起こったんだ?

そう思っていたら、
「座んな」

おじさんが椅子に座るようにと促してきたので、俺たちは椅子に腰を下ろした。

「見た感じ、お前たちは悪いヤツではなさそうだ。

住み込みと言う形になってしまうが、場所を提供してやる」

おじさんがニコッと微笑んだ。

それが嬉しくて、
「ありがとうございます!」

俺たちは頭を下げた。