「へえ、こんなにも若い観光客がきたの?」
おじさんは驚いたと言うように言った。
「えっ、えーっと…」
もちろん、観光と言うのん気なものではない。
だけど、駆け落ちですとはっきりと言う訳にもいかない。
そう思っていたら、
「お兄さん、もしかしてワケアリと言うヤツかい?」
おじさんが聞いてきた。
「えっ…」
しまった、気づかれた!
俺と静絵はまた顔を見あわせた。
「その様子だと、どうやら戻りたくない事情があるらしいな」
おじさんの言葉に、俺たちはうつむくことしかできなかった。
この場に沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは、
「おい、2階の角部屋が空いてただろ?」
おじさんの声だった。
おじさんは驚いたと言うように言った。
「えっ、えーっと…」
もちろん、観光と言うのん気なものではない。
だけど、駆け落ちですとはっきりと言う訳にもいかない。
そう思っていたら、
「お兄さん、もしかしてワケアリと言うヤツかい?」
おじさんが聞いてきた。
「えっ…」
しまった、気づかれた!
俺と静絵はまた顔を見あわせた。
「その様子だと、どうやら戻りたくない事情があるらしいな」
おじさんの言葉に、俺たちはうつむくことしかできなかった。
この場に沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは、
「おい、2階の角部屋が空いてただろ?」
おじさんの声だった。



