ラグタイム2号店

視界に入ってきたのは豊かな緑色だった。

「うわーっ、すげーな」

当たり前だけど都会とは違う風景に、俺は声をあげた。

「おっ、ついたみたいだな」

俺たちが乗っている船が島に到着した。

他にも何隻か船があったが、たぶんこれは漁船と言うものだろう。

俺たちは荷物を持つと、船を降りた。

「すごいな、本当に田舎だな…」

キョロキョロと、俺は首を動かして周りを見回した。

「懐かしいな」

静絵は大きく深呼吸をしている。

「この後、どうする?

どこか寝泊りできるところある?」

俺は静絵に聞いた。