ラグタイム2号店

「今みたいに夜じゃなくて、明るい時間に朝貴さんにお会いするのも悪くはないかも知れませんね」

そう言った静絵に、
「本当に、いいのか?」

俺は聞き返していた。

「朝貴さんが望むならいつでもいいですよ」

静絵は微笑みながら答えた。

俺が望むならって、それは一体どう言う意味なんだ?

静絵からそんなことを言われたけれど、満更でもないと思っている自分がいた。

「じゃあ、早速だけど…来週の水曜日に会うか?

予定があるなら再来週でも構わないけれど」

そう言った俺に、
「来週の水曜日は特に予定はありませんよ」

静絵が言った。

「じゃあ、その日の昼に会おうな」

「ええ」

俺と静絵は指切りげんまんをした。