こう言うことに関しては本当に双子だなと俺は思った。

生まれた性別は違う。

身長も夕貴の方が2センチ低い。

俺は料理を含める家事全般が得意な女子力男子ってヤツだけど、夕貴は運動が得意な、いわゆる体力女子と言うヤツである。

だけど、人の話――特に色恋系――に食いついてはマシンガンのように話しかけると言うところは共通している。

何だかんだ言いながらも、神様はちゃんと双子らしい特典をつけてくれているんだな。

「えー、何でだよー」

口をとがらせて文句を言おうとした夕貴に、
「夕貴」

大輔さんが名前を呼んだ。

呼ばれた夕貴は大輔さんのところへ歩み寄ると、話し始めた。

たぶん、俺が帰ってきたからお前は辞めていいよみたいなそんな話だろう。

「朝貴さん」

翼が俺の名前を呼んだので、俺は彼と話をすることにした。