ラグタイム２号店

その法則はいつからできたのかはよくわからないけど、大輔さんは悩んでいるようだった。

俺たち３人は顔を見あわせると、
「お前、いつの間に彼女ができていたんだよ」

俺は翼に声をかけた。

「本当は早く紹介したかったんですよ。

だけど、いろいろあり過ぎたから言いそびれちゃって…」

翼はアハハと笑いながら答えた。

「アハハじゃねーぞ、アハハじゃ」

そう言った俺に、
「兄貴だって、あたしが知らない間に彼女ができたうえに駆け落ちまでしたじゃんか」

夕貴が言い返した。

「いや、それに関してはもうツッコミを入れないでくれ。

俺も本当に申し訳ないことをしたって思ってるから。

そのせいでお前を巻き込んでしまった訳だし…」

俺は謝った。

夕貴には本当に申し訳ないことをしたと心の底から思っている。