突然、廉が音信不通になった。元々あまり連絡は取らなかったし、あまり気にしていなかった。

それに自分の中で廉のことを恋愛感情で見れなかった。矢野先輩や悠介がいつも頭の中にいた。正直、廉はどうでもよかった。

「あのさ、別れない?」


こう送ったけど、返信は夏休みが終わってもこなかった。

それどころか、廉は学校にも来なくなった。でも別にどうでもよかった。

好きじゃなかったのもあるし、別にどこにデートに行ったとか、なにか恋人同士特別なことをしたとかもなかったから。


別れる文章を送った時、少しだけ辛かった。
その時、慰めてくれたのが悠介だった。
わたしと悠介は1段と仲良くなっていた。よく周りからは、「兄弟みたいだね」って言われるほどになった。

この時の本心としては、悠介に惚れていたと思う。矢野先輩は諦めかけていた。
ただ、素直に好きかと問われたらすこし引っかかるものがあった。
でも、悠介が本当に好きだった。