6月も終わろうとしていた。

急にクラスの石川 廉 から呼び出された。
元々仲も良かったし、嫌いじゃなかった。ただ女子からの評判はあまりよくなかった。

また変なドッキリでもすんのかなって思ってた。

「俺さ、関根のこと好きなんだよね。付き合ってくれない?」

?!?!?!
想定外。
恋愛なんてしたことないし、廉に恋愛感情なんてなかった。

この当時、何もわからなかった私は興味本位で付き合うことにした。
もちろん好意はない。申し訳ないとは思わなかった。


確かに、最初の1ヶ月は新鮮で、とても幸せだった。
でもやっぱり好きになる事はなかった。

友達に、「なんで廉と付き合ったの?」って言われてもうまく答えられなかった。

別に特別なこともしなかった。

悠介には話した。おめでとうとは言われたけど、特に興味関心があるわけでもなさそう。


ちょうどその時ぐらいだろうか。部活の先輩が泣きながら部活に来た。

そう、矢野先輩の彼女。
女の涙は武器ってか?
正直私も興味があった。
部員で集まって話を聞いた。


「隼と……別れたの。」

周りが悲しみに包まれる中、ただ1人舞い上がる自分がいた。性格悪すぎ自分。

でも、矢野先輩が手の届く存在になったと少し思った。

どうやら原因は矢野先輩の冷たさ。
少しわかる。矢野先輩はそういう感じだから。

でも一年以上付き合っていて、有名なカップルだったから、別れることなんてないななんて思ってたから、正直ラッキー。



ここからだ!私の戦いは!