黒猫は夜に鳴く




手間が省ける

こんな人だらけのところにわざわざ飛び込んでいくなんて自殺行為はしたくないし




「よろしくお願いします!」




「じゃぁ講堂で、呼ばれるまで待っててね」




女の人は手をヒラヒラと振って人混みの中へと消えていった。




さてと。




受付を探すよりも、とにかくどでかくて目立つ講堂を探すのは苦労しない。



というか、もう見えてる。




…だからといってこの人混みを回避する方法は無いんですけどね~…





………………まぁ、見えているなら




キョロキョロと周りを見回し、誰も私のことを見ていないことを確認