「ま、マキ。
僕はマキに協力するつもりだよ!

だ、だけど…
もう李人くんに会うな…って、ど、どういうこと……!?」








僕と李人くんが会うことは

マキの恋には…か、関係ないだろ…!?








「……っつ。
り、李人は……お、お前のことが好きなんだよ…っ!!」




「…………えっ?」




「だから!李人はお前のことが好きなんだよ!

お前が今李人に会ったら、オレは……本物のアキじゃないって分かって絶対にフられるんだよ!!
アイツを惚れさせるためには、お前が邪魔なんだよ!

だから、もう二度とお前は李人に会わないでくれ!」




「……………え?い、いや…ちょ、ちょっと待ってよ!
ま、マキ…一旦お、落ち着こう?

え?李人くんが僕のことを好き?
……あはは…あ、あり得ないよ…

だって僕も李人くんも男だよ?
李人くんが僕のこと好きなはずないよ〜…」





「…………事実だ。
李人は、お前のことが好きなんだよ」




「…………」









僕は、マキが嘘を言っている風には見えなかった

だから余計怖くなった



友達……いや、親友だと思っていた李人くんが…
まさか、僕のことを……









「だから、アキ。
もう二度と李人と会わないでくれ

オレは、李人をオレのもんにしたいんだ
オレに協力してくれるなら、もう李人に会わないでくれ」



「…………ま、マキ…」









マキに協力したい

だけど、もう李人くんと会えなくなるのは…ツラい


李人くんが僕をどう思っていても
僕は李人くんのことを親友だと思っているから…


友達を失うのは……ツラいよ…









「アキ!」



「………っ…」



「アキ、頼むよ」



「ま、マキ…」



「…………分かった。
なら、オレがアイツを惚れさせるまででいいから……

お前は李人に会わないでくれ。これならいいだろ?」



「…………そ、それなら…」









ずっと会えないよりは、いいかな…?








「よし!なら、しばらくはお前は女子高に通ってくれよ」



「…………う、うん…」









僕もこのまま柚葉ちゃんと会えなくなるのは嫌だから……








「マキ!お互い頑張ろうね!」


「……?あ、おおう!」








僕はマキに手を差し出した
マキは僕の言葉を聞き不思議そうな顔をしていたが、すぐ笑顔になり僕の手を握った









マキ。

僕も頑張るから、マキも頑張ってね!