最初の授業が始まって、なおあたしは桜を

見つめる。

ふと、屋上に目が言った。

男の子がいて、きっとさぼっているのだろうその子はあまりはっきりとは見えなかったけどどこか悲しそうだった。

─────それは、同じクラスの“春”

って人だったことは後から知ったこと。