そして、あたしは春の席に紙切れを入れた

────春へ

あたしの方こそそんなこと知らなくて勝手に怒ってごめんなさい。
でも、人はそうやって傷付けあって
大切なものを見つけられるんだと
思うの。
ちょっと重いかな?

そう書いた紙切れ。
あたしに言い聞かせる。

傷付けあった。あたしたちは十分苦しんだ

あんなに、時間が戻ってほしいと思ったのは、後悔したのは、あの時が初めて。

きっと戻れる。思い出のなかのあたしたち

のように思いっきり笑いたい。

司が欠けた分も思いっきり。

あたしには見ることができない、星空に向かって…