「ったく、俺にまで嫉妬すんなよ。相変わらず嫉妬深いヤツだな、お前は。」
「うるせぇな。相手が誰だろうと、妬いちまうんだから仕方ねぇだろ。」
不意に覆っていた手が退けられて、開けた視界。
チラリと眞紘くんを見ると、首の後ろに手をあてながら、恥ずかしそうに俯いていた。
いつも思うけど、こういう照れた表情…可愛いなって思う。
見ていて、とても微笑ましく感じちゃうんだよね。
「花奏と結城くんってさ、なんかもう…恋人を超えて夫婦だよね、雰囲気が。」
「えっ!?」
ニンマリ顔のなっちゃんに賛同するように、矢口くんもクスッと笑って頷く。
「まあ、白石たちは恋人同士になる前から幼なじみとして仲良かったからな。一緒に重ねてきた時間の多さが、雰囲気に出てるんだろうな。」
眞紘くんと私って、そんな風に見えるの…?
夫婦かぁ…。
いつか本当にそうなれたらいいな…。
……って、まだ先のことだし、考えるの早すぎるよね。
どんどん顔に熱が集まってくるのを感じていると、眞紘くんは私の手を握った。


