「ほら、見て!花奏と結城くんが特集記事になってるでしょ!」


「ほ、本当だ……。」


「マジかよ。どうりで、朝から“見たよ”とか“すげーじゃん”とかクラスの男子から声掛けられるわけだ。」


6月に入って数日が経過した、ある日の放課後。


私と眞紘くんは、なっちゃんに連れられて学校の掲示板の前まで来ていた。


その理由は、新聞部が毎月刊行している校内新聞。


特集記事のところに、私と眞紘くんが付き合ってる旨が書かれている…という、なっちゃんからの報告を受けて、見に来た次第だ。


「なんかね、不定期で校内のお似合いなカップルの特集記事を組むらしいよ。花奏と結城くん、今…校内で話題の旬なカップルだもんね~!」


「…………。」


なっちゃんにニヤニヤされながら脇を突かれ、私の頬はたちまち熱くなった。